発達の目安の月齢に、心配や不安に思われるお母さんに対しどのように伝えればよいですか?

発達の目安を知っておくことは大切ですが、講座にもありますように、順序通りに、左右差なく、量をしっかり、繰り返し経験することが大切です。
問題を指摘したあとに「個人差がある」「もう少ししたらできるようになる」の声かけで終わってしまいますと、不安だけが残るかと思います。
指摘だけで終わらず、ケーススタディで取り組んでいただくように、現状の問題点・評価点を見る・背景を伺う、それに対して、講座の学び(発達の順番、ルール、環境設定、具体的な遊び)を提案までしていただくことが大事かと思います。

ママのエクササイズはやり続けたら産後に効果ありますか?

WARAリズムは、いわゆる「産後エクササイズ」という位置づけではなく、ヒトの発達過程を知ることで、ママ自身の「体幹を整える」を意識できることを目的としています。
その結果として、抱っこの仕方が変わって腰の痛みや肩こりの改善につながった、座り方など日常の体の使い方が変わった等のお声を頂いています。

段差など作っても赤ちゃんがハイハイで前に進まない場合、誘導する方法は?

好奇心を刺激することが有効かと思います。段差の先に、赤ちゃんが気になるアイテムを置くというのもいいかもしれませんね。段差を登ることが目的ではなく、アイテムを取りに行く目的があるから動く、という意図です。
また伝い歩き状態になる場合は、「連続した段差つくる」など、10㎝くらいまでの間で連続した階段があると、膝をつき、足の交互の動きが出やすい印象です。高さの加減は、お子様によって異なると思うので研究してみてください。

WARAリズムはどのくらいの頻度でやるのがよいのでしょうか?

赤ちゃんの変化を見逃さないためにも毎日行うのが望ましいです。
「何分、何回」という縛りはありませんが、例えば、寝返りの左右差を緩和させたいなど変化を期待するアプローチの場合は、1日何回でもそのアプローチを集中的に遊びの中に取り入れるなど、ママが意識することで赤ちゃんの体に変化が現れやすくなります。
そのほかの注意点などは、テキストの「WARAリズムを楽しく行うために」もご参考ください。

連続して同じ姿勢は30分を目安にとりますが、抱っこ紐で寝かせたり、おひな巻きはどうなんでしょうか?

運動、姿勢面から考えると、長時間ずっと抱っこ紐の中で同じ姿勢というのは、あまり良い状態とはいえません。
これは
・一定の刺激しか入ってこない
・固定されることで姿勢を形づける(体の使い方の癖)
ことにつながる可能性があります。
大人でも飛行機やバスに乗って、シートベルト着用のまま同じ姿勢でいることは疲れませんか?それに近いイメージをもっていただけるとよいと思います。
「寝かしつけの方法」「おひな巻き」につきましては、アドバイザー認定講座の内容には該当しませんので、抱っこの専門や寝かしつけの専門の方、おひな巻きを推奨されている団体様へお問合せをおすすめいたします。


抱っこ・寝返り・お座り・はいはいスイッチの感覚入力のタイミングは?

基本的な考え方として、13の体幹エクササイズのSTEPに照らし合わせて観察していただくと「それまでの過程でどんな感覚が必要か」というのが見えてくるかと思います。
例えば、寝返りを促す場合、寝返りまでのつながりができているかどうか、足りない所はどこか。
手は合わせられるか、顎は引けているか、ボトムアップはできるか、横向き姿勢はできるか、うつ伏せ姿勢は正しいか…などからみると、寝返りにつながる運動は、今できるできないに関わらず必要な要素だとご理解ください。
例えばお座りを促す場合、お座りまでのつながりができているかどうか、足りない所はどこか。
寝返りは左右共にできるのか、うつ伏せ姿勢でパピーポジションはとれるのか、四つ這い位はとれるかなどからみると、「お尻トントン」の感覚入力だけが必要なわけではなく、それまでの感覚入力が有効な要素になりますよね。
という感じで見ていかれると、○○スイッチの○○は、何ヶ月になったらできる?いつからいつまで必要?というタイミングで見るのではなく、抱っこスイッチをはじめ、どの月齢のお子さんの運動にもつながる必要な要素があるといえます。

抱っこスイッチですが、首が座る前の赤ちゃんは横抱っこの方がいいのでしょうか?

首据わり前のお子様は、基本的に横抱っこが安全(ママも安心)だとは思いますが、WARAリズムでは、抱っこスイッチのポイントが守られていれば、対面・前向き・あし抱っこ姿勢も可能としています。
発達学上では、首が据わるとは「頭部の位置の空間における安定」と定義されます。自分で首を持ちあげることだけでは、まだ首据わりの完成とは言えない状態と言えます。空間で頭の向きを自由に動かし、コントロールできることが必要です。

寝返りスイッチは2ヶ月からできる認識でよろしいでしょうか?

寝返りスイッチにつきましては、①ボトムアップと④うつ伏せゆらゆら運動は、2ヶ月から可能です。②左右にゆらゆら運動と③横向きコロコロ運動は、4ヶ月(首すわり期)から可能です。
おやこ体幹エクササイズ「いもむし」の対象月齢と併せてご理解お願いいたします。
※ただし、月齢はあくまでも目安ですので発達段階に合わせて行ってください。